2010年5月1日土曜日

宮崎監督はもう面白い映画をつくれない

承太郎のブログ


天才といっていいでしょう。
宮崎駿監督

初めて風の谷のナウシカを見たとき「なんだ?これは!」と思いました。
他のどの作品とも似ていない!!
すべてが既存の作品を凌駕している!!
キャラクタ造詣、台詞、カットから何から何までが異常なまでの高品質!!
宮崎信者になるのに時間はかかりませんでした。

TV番組で「名探偵 ホームズ」という番組があったのですが、
全26話のうちたった5話だけ宮崎監督がコンテを書いてるんです。
スタッフロールを見なくてもその5話が明らかに異質であることがわかります。
面白すぎます。たった23分で映画1本分を軽く超えた魅力をもっています。

宮崎作品にクエスチョンがつくようになたったのは
「もののけ姫」からだと個人的には考えています。
それ以降の作品の「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」は
もはや見ていると怒りがわいてくるほど大嫌いになってしまいました。

話の筋は通っていないし、違和感ばかり感じてしまいます。


とある番組のインタビューで宮崎監督は次のように話していました。

頭の中ですべてくみ上げられるような作品を作ることに飽きてしまった。
物語というものは風呂敷を広げていって最後はその風呂敷をたたまなくてはならないが
広げた風呂敷に入りきらないような異質なものをどーんと入れて、
自分でも最後がどうなるかわからないような作品をつくりたい。

私は宮崎監督が「もののけ姫」以降その
自分でもどうなるかわからない作品づくり」に挑戦しているように思えます。
つまり、整合性の取れた作品を作ることができるのにあえて、
破天荒で理不尽でそれでも面白い作品を作ろうとしているわけです。

ですが残念ながらその試みは失敗していると思います。
「観客を喜ばせる」という一番大事な条件を満たしていないなら、
公開しないなどの経営判断をするべきです。
 
 プロデューサの鈴木敏男は「ハウルの動く城」のときに
 「これは右脳で見る映画だ」という宣伝文句をつけていました。
 つまり鈴木もつまらないと感じたわけです。
 つまらないとわかっていながら小中学生のお小遣いからチケット代をむしりとってまで
 公開することは詐欺といってもいいと思います。
 
これを見た観客は本当に満足するのか」という観点で作品をチェックしない限り
もう二度と面白い宮崎作品が生まれることはないと思います。

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